繊維センイとﾏﾄﾘｯｸｽ樹脂ジュシからなる複合フクゴウ材料ザイリョウの複合フクゴウ則ソク 　
　
繊維センイなどの細ホソくて長ナガい材料ザイリョウを　ﾌﾟﾗｽﾁｯｸや　ﾎﾟﾘｴｽﾃﾙ樹脂ジュシ､エポキシ樹脂ジュシなどのマトリックス樹脂ジュシ 　
と組み合わせて構成される複合材料は　いまや　多オオくの広ヒロい分野ブンヤで活用カツヨウされている。 　
こうした複合フクゴウ材料ザイリョウは　その弾性率ダンセイリツや強度キョウドなどの組クみ合アわせによる最適化が　大きな課題であろう。
このような場合バアイに　対処タイショする方法ホウホウとして　複合フクゴウ則ソク　があり、試作シサク試験シケンを広ヒロく行オコナうことなく、 　
効率的コウリツテキな簡易カンイ評価法ヒョウカホウとして有効ユウコウである。　特トクにこの考カンガえ方カタを発展ハッテンさせれば　繊維センイの太フトさ、長ナガさ、 　
配合ハイゴウ率リツなどの最適化サイテキカ設計セッケイのイメージ獲得カクトクに目安メヤスとして有効ユウコウである。　これを示シメしてゆきましょう。 　
　　　　　　　　　　　　　　　　　（　引用インヨウ文献ブンケン　；　工業コウギョウ材料ザイリョウ　第ダイ３５巻カン第ダイ１５号ゴウ　１９８７年ネン１１月号ガツゴウ） 　
　
１．繊維センイ強化キョウカ材ザイの弾性率ダンセイリツに関カンする複合フクゴウ則ソク 　
　　　①　繊維センイ方向ホウコウの弾性率ダンセイリツ（Eｃh） 　
　
　 Ech　＝　Ef　*　Vf　+　Em　*　Vm ここで　　　Vf　+　Vm　=　1 　
　 Ef　；　繊維センイの弾性率ダンセイリツ 　
　 Em　；　ﾏﾄﾘｯｸｽ樹脂ジュシの弾性率ダンセイリツ 　
　 Vf　；　繊維センイの体積タイセキ含有ガンユウ率リツ 　
　 Vm　；　マトリックス樹脂ジュシの体積タイセキ含有ガンユウ率リツ
　 一例イチレイは　図ズ１になる。 　
　 繊維センイ ﾏﾄﾘｸｽ樹脂ジュシ 　
　
ｆ m 　
　
　　　　　P 　 　　　　　　P 　
　         a 　
　
　 ｌ 　
　       b 　
　
　 δ　伸ノび 　
　
　 　　図ズ１ 一方向イチホウコウ繊維センイ強化キョウカ材ザイの繊維センイ方向ホウコウの引ヒっ張パり 　
　
　　　②　繊維センイと直角チョッカク方向ホウコウの弾性率ダンセイリツ（Eｃv） 　
　
　 Ecv　＝ {Ef*Em} /  {Ef (1-Vf) +  　Em　*　Vf　} 　
　
　 一例イチレイは　図ズ2になる。 　
　
　 繊維センイ ﾏﾄﾘｸｽ樹脂ジュシ 　
　
ｆ m 　
　
　　　　　P 　  P ｌｆ/ｌ　＝　Vf ｌｍ/ｌ　＝　Vm 　
　
　 Vf　+　Vm　　＝　　１ 　
　 　　　ｌｆ 　　lm 　
　
　 　　　　　　ｌ 　
　
　 　
　 　　図ズ２ 一方向イチホウコウ繊維センイ強化キョウカ材ザイの繊維センイと　直角チョッカク方向ホウコウの引ヒっ張パり 　
　 　
　
　
　
　
　
　
２．繊維センイ強化キョウカ材ザイの引ヒっ張パり強ツヨさに関カンする複合フクゴウ則ソク 　
　
　　　①　連続レンゾク繊維センイ強化キョウカ時ジ阿野アノ引ヒっ張パり強ツヨさ 　
　
　 σｃ　＝　（　σｆ　-σm1）Vf　+　σm1 　
　
　 ここで　　　　 　
　 σｃ　　；　複合材フクゴウザイの応力オウリョク 　
　 σｆ　　　；　繊維センイの応力オウリョク 　
　 σm1　　　；　　繊維センイが破壊ハカイ歪ヒズミに対応タイオウしたマトリｋックス樹脂ジュシの応力オウリョク 　
　
　　　②　短タン繊維センイ強化キョウカ時ジ阿野アノ引ヒっ張パり強ツヨさ 　
　
　 σ　ｃ　＝　σｆ　1　*｛１　-　(  l1　/　2ｌo　)　} *　 Vf  +  σm1(1 -  Vf )　 
　
　 ここで　　　　 　
　 σｃ　　；　複合材フクゴウザイの応力オウリョク 　
　 σｆ1σｆ１　　　　；　繊維センイの降ゴウ状ジョウ応力オウリョク 　
　 ｌ1　　　；　　繊維センイの最小限サイショウゲン界カイ長ナガさ 　
　 lo　　；　　σｆ1　　に　達タッする繊維センイ長チョウ　 　
　
　 又マタ 　
　 ｌ1　　＝　　σｆ1*　df　/　２τ　　これを　限界ゲンカイアスペクト比ヒ　という。 　
　
　 df　　；　　繊維センイの直径チョッケイ 　
　
　 τ　；　繊維センイとマトリックス樹脂ジュシの　せん断ダン強ツヨさ 　
　
　
３．繊維センイの体積タイセキ含有量ガンユウリョウ（Vf)と　重量ジュウリョウ含有量ガンユウリョウとの関係カンケイ　 　
　
　 複合フクゴウ材料ザイリョウで最モットも重要ジュウヨウな因子インシである､繊維センイ含有ガンユウ率リツは　体積タイセキ含有ガンユウ率リツで示シメされる。
　 しかし、　実際ジッサイの配合ハイゴウでは重量ジュウリョウ比ヒで行オコナう事コトが多オオいので　体積タイセキ含有ガンユウ率リツよりも 　
　 重量ジュウリョウ含有ガンユウ率リツで示シメされることが多オオい。 　
　 このため　重量ジュウリョウ含有ガンユウ率リツ（Wf)から体積タイセキ含有ガンユウ率リツ（Vf)に換算カンザンすることが必要ヒツヨウである。
　
　 これには　以下イカの式シキが便利ベンリである。 　
　
　 １/Vf　　＝　1　+　ρｆ/　ρm　（　１/　Wf　-　１） 　
　
　 ここで ρｆ　　　；　　繊維センイの比重ヒジュウ 　
　 ρm　　；　マトリックス樹脂ジュシの比重ヒジュウ