水とは何だろう。不思議な その挙動について 

通常の水は 分子構造が図2のように 104.5 °に傾いて 酸素と水素が結合しています。 水素原子が + 、 酸素原子が − に 帯電しています。
 


              このために 実際には 水は 図3に示すように 水分子のマイナス電荷をもつ酸素原子が、  隣の水のプラス電荷をもつ水素原子をひきつけます。このような形を 幾重もの水分子が重なり  大きな、高分子のような塊を形成します。

  このマイナス帯電の酸素原子がプラス帯電の 水素原子をひきつけて 結びついている状態の結合を水素結合といいます。 この結合力は弱いので 水はすくっても抵抗がなく、取り扱えます。この結合は  高分子状態となっているので これが水の沸点を 想像以上に高くしています。
通常 メタン(CH4;分子量は16)、アセチレン(C2H2;分子量は26)のように  分子量で比較すると水(H2O ; 分子量=18)はこれらと変わりありませんが  メタン、アセチレンなどは ガスです。すなわち 室温でガスであるので 沸点は室温以下ですね。 しかし 水は 沸点が100℃(1気圧)です。  水も分子量だけで比較したら これらのガスと同じく 液体である事は考えられないはずです。 この違いが この 水同志の 水素結合に秘密が隠されているのです。
 これらの水の固まりはクラスタといわれて50〜60個の水分子が凝集しています。 この大きな固まりの水分子は運動エネルギも低く、分子運動による摩擦エネルギの発生 もほとんどありません。これに対して 小さな固まりの水分子は (数個の固まり)は運動 エネルギも大きく、分子運動による還元電位の発生力(電子の動き)もあるので励起状態 であるといえます。このような水は 滝での落下による衝撃でできる小さな水の固まり  が好例です。このため 滝の下には水の還元電位で発生した、マイナスイオンが健康に 良いと言うので今人気になっています。
又 雷雲(積乱雲)は凝集結合の数が小さいクラスタの水の固まりであるため、 多量のマイナスイオンの固まりの電荷となって 放電した現象が雷です。 
従って 地上に プラスイオンが 最後に立ち上がり、 地上に降りてきた 巨大なマイナスイオンと中和してエネルギを発することになるわけです。 夏の雷(熱雷)のモデルで一例を以下に 示します。

  夏の強い日射により地表付近の湿った空気が上昇気流によって積乱雲が発生します。 この積乱雲の中では,高温多湿の水蒸気が膨張して 温度の低い氷晶と 少し温度の 高い氷粒(あられ,ひょう)が形成されます。これらの粒子で 温度の高い氷粒(あられ,ひょう )は負に,温度の低い氷晶は正に帯電します。これらの粒子が上昇気流と重力によって分離され ,雷雲の上部は正電荷下部は負電荷の分布となります。
熱雷は,雷雲下部が地上高2〜3kmの位置に発生するようです。