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テフロンの耐放射線性 について |
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テフロンの一般大気中での耐熱性は極めて優れている事は周知のとおりですね。 |
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ここでは テフロンの悪いところ、特性がよくないところを示しましょう。 |
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それは 耐放射線性です。 一般に有機材料はγ線のような放射線を照射 |
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されると分子鎖結合がその電磁線のエネルギで切断されて その切断分子が |
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再結合したり,分解したりします。 |
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耐放射線が優れるという事は 材料の本質構造がベンゼン環,イミド環等の |
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放射線に強いΠ結合を多く有するとか、 切断されても再結合能力が大きくて元に |
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復旧してしまうこと の2分類に分けられる。 |
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テフロンは 上のうちの後者の再結合能力がないことが欠点なのです。 |
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テフロンは先に説明したように米国デユポン社の商品名で4フッ化エチレンのことであり、 |
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デユポンはテフロンのこの欠点を改善したものも開発しています。 |
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それは4フッ化エチレンと ポリエチレンの共重合体で、 放射線性による分子鎖切断と |
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ともに再結合も同時に促進するように 2成分配合したものです。 |
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一般名はテフゼルと称しています。テフロンの究極の改良品(アルファベットの最後 |
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の文字で, これ以上のものはないという意味なのでしょう ”Z”を 付けて |
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テフロンの最終回改良品”Z” なので テフゼル としたと聞いた事があります。 |
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テフロンの10〜100倍の耐放射線性の改良効果があります。 |
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テフロンは雰囲気ガス中 ,特に大気中と真空中では 他の高分子化合物と同様に |
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大気中では酸素の酸化により 真空中よりも おおよそ 1桁 放射線線性が |
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劣りますので 留意してください。 概ね 10^6 rad の照射量を受けると |
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機械的な機能を失いますので覚えて置いてください。 |
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詳しい事は 三井デユポン、ダイキン等のカタログを参考にしてください。 |
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