2007年春の物。
最初は全く違うお話だったんですが
とある絵本からヒントを貰って書きました。
これが妄想..想像力というやつです。(逃

これ書いてて桜って何年で花咲くんだろうと調べて
興味沸いてきてついに桜の苗木を貰っちゃって。
いま、庭に植えてあります。再来年辺り咲くかもしれない。苗木だから。

ゆっくり読んでください。
(*midiが二つある予定だったのですがミスによりこの一曲のみに。2009/3/18)

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灰色の冬空の下

斬り付けられるほどの強さの風が

唸りながら 吹き通る


そんな中


一人の若い旅人が歩いていた

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旅人はただ ただ自分の足が進む方向へ歩いていました。


ある日、その足の進んだ方向に、赤茶けた荒涼地帯が広がっていました。

他の場所より寒く、木は枯れはて、川は水がなく干上がっていて
人気はなく、家がぽつんぽつんとある限り。

旅人は戸惑う事なく進みました。今までもこんな所は沢山あったのです。

しかし、その赤茶けた大地にたつ家の前に人影をみつけました。
よくみると、老人が一人家の前の石に座っていたのでした。



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その老人は荒野の村に住む一人で

何かを悩んでいるようでした。


旅人が老人の家を通り過ぎようとした時
老人は旅人を見上げ、旅人の目をじっとしばらく見つめ、

「あんた、好きな木は何だい?」
と聞きました。

少し驚きながらも、旅人は 答えました。

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それを聞いた老人は、今まで悩んでいた気難しい顔から一転し、
驚きと嬉しさの混じった顔で
「ありがとう」
と一言だけ言い、嬉しそうに旅人を見送りました。

旅人が去った後、老人はある枝を沢山貰いに遠くの村へ行き、
苗木を沢山増やしていきました。
そして、一年ほどたつと、老人はただ黙々と木を植え続けました。


それから旅人が違う場所で老人と会った時
老人は木を植えていました。
けど、その老人の後ろには何本もの苗木が植えてありました。

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そして上の者の考えで
世界が戦争にはいった時

老人は世間に関心を向けずに木を植えていて

戦争に一番熱が入っていた時も
老人は木を植え続けていました。


ある年に植えた1万本もの木が全焼してしまった時も
老人は植える事を続けて、止める事はありませんでした。



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旅人が老人にはじめて会った時から時が流れ

旅人がまたあの荒野を訪れた時、
旅人は微笑みました。

荒野だった土地は豊かな森になり、
干上がって流れなかった川は、いまや分裂して小川が流れ、
カラスなら居た木の上には、小鳥がさえずり暮らしています。

家が増え、殺伐としていた人々の暮らしには活気と人が戻りました。
夏にはお祭りもできるようになりました。


けれども、村人は誰も、今の暮らしが誰のおかげか知りません。

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この自然を、長い時間をかけたった一人の老人が作ったという事を知っているのは、
老人と旅人と植えられた木だけが知る真実なのです。


しかし誰も老人の場所を知りません。

けれど、旅人は思いつきました。老人の探し方を。



その森は、

春には満開の桜が咲き、

その森の続く桜の道の果てには、

今も、老人が、桜の花びらを見る事なく植え続けているはずですから。



                                  おわり







「あんた、好きな木は何だい?」
と聞きました。
少し驚きながらも、旅人は
「桜の木です」
と答えました。

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はい、終わりましたっ。よっ。
この老人はお金持ちだったんですね。
でも植木のプロであります。
きっといろんな種類の木を持ってて、
それでどれにしようか悩んでたところに旅人がきて
そうか!桜なら嫌でも花見をしたくなる!とか思ったんですよ。
で、違う村にある自分の木の為の土地に行って
一本一本枝を伐って・・・。うん、よし。これで行こう(((

最初設定していたのは、とある村に桜が一本しかなく
そこに誰かがきて桜を増やしてあげるというような
日本という設定は少し無理かなーヨーロッパかなーて感じの場所だったんですけど。
というよりこの上のお話も、最初老人がいたところ、
インドみたいなアフリカみたいなの想像できますしね。

一番時間かけたのが、タ・グ。
音楽を切り替えるタグなんて、ねえ。タイミングよく、だしねえ。
あ、お腹が痛くなってきたもずく四つも食べてごめんなさい!

で、音楽を切り替えるのが大変でした。
結果、次のページに行く一つの前の単語にリンクをはりました。

それでは時間もお腹もなのでさよーならー。