トップ講演会>2011年度講演会
2011年度講演会

早稲田大学現代文学会企画 2011年度講演会

日常の性と生とのクリティーク


 私たちの「日常性=日常の性=日常の生」は、「危機的=批評的」な契機を迎えた。  

 3月11日の地震と、その後の原発問題を通して、〈情報論的パラダイム〉から〈生態論的パラダイム〉へ、そして「インフラクリティーク」の方向へと、知の焦点が移りつつあることを、私たちは文字通り身をもって実感している。あの未曾有の大災害は、「破壊的可塑性」を私たちに垣間見せる契機になった。私たちは、原子力発電所の崩壊と、それに伴う電力や放射線などの問題を通して、インフラというものの在りかたや「人間の終わり」を、アクチュアルに体感してしまった。  

 しかし、だからこそ、こうした出来事から、「震災」という特権的なトラウマの語りや、コンテンツの管理やアーキテクチャの整備だけを視界に映す語りなどに安住するのではなく、ポジティブな他者性を見出すクィアな軌跡をたどる思考を行えるようになりたい。  

 文化的・社会的に構築されると共に、実体的・物質的にも規定されてもいる、「性(sex,gender,sexuality)」と「生(life)」とを捉える批評のことばを、特に「大衆的(pop)」なものについての語りに、どのように組み込んでいくべきなのか。  

 それを考えることは、一種の「日本論」となるだろう。  

 《批評と哲学の「あいだ」で考えること》
 《今日「自然」や「非人間的なもの」についてどう考えるか
 

 この2つをキーとして、講演は行われる。  

■講演者紹介
  • 千葉雅也 1978年生まれ。年内に博士号取得見込み。専門分野は、哲学/表象文化論。20-21世紀フランスの哲学(とりわけジル・ドゥルーズ、ジャック・デリダ、カトリーヌ・マラブー)から出発しつつ、表象文化史(美術・文学・音楽・ファッション)やセクシュアリティの諸相を考察。現在は、高崎経済大学非常勤講師、慶応大学非常勤講師。2012年1月現在、論考に「インフラクリティーク序説――ドゥルーズ『意味の論理学』からポスト人文学へ」(東浩紀編『思想地図β vol.1』コンテクチュアズ、2011に所収)などが、翻訳にフェリックス・ガタリ『アンチ・オイディプス草稿』(國分功一郎との共訳、みすず書房、2010)などが、対談に宇野常寛+千葉雅也「成熟から変身へ」(『新潮』2011年12月号に所収)などがある。
■開催日時・会場
2012年2月18日(土) 開場14:30 開演15:00 
早稲田大学 学生会館 W403-405
※入場は無料です。

■アクセス
JR山手線高田馬場駅より徒歩15分
東京メトロ東西線早稲田駅より徒歩5分

早稲田大学ホームページ参照