※はじめに※

『ハードル高すぎて飛べそうにない』は松野家のみなさんとわいわいするシリーズです。
・とりあえずお馬鹿な話が中心でぐだぐだだらだらしている
・6人の書き分けできているのかできてないのかかなり微妙
・恋愛要素はあるようなないような
・更新ペースは全く期待できない

こんな感じで続けていく予定です。
ストーリー性なんかもないので、真面目でまともな小説をご希望な方には全くおすすめできません。
そんな作品でもよろしければ閲覧くださると嬉しいです。









*こんな展開あるわけない*



兄弟たちといつものようにだらだらしていた昼下がり。

俺は一階にスナック菓子を取りに行くジャンケンに負けて、仕方なく階段を下りていた。

みんな兄ちゃんのことなんだと思ってんだよー、たまには優しくしてくれたっていーじゃんケチー!

ジャンケンの結果はもちろん0勝5敗。今日はジャンケンの神様に見放されてる!

一人にも勝つことができなかったし、それでも取りに行くのを渋っていたら最後はチョロ松に部屋から蹴りだされる格好になった。酷くねマジで!!

ぶつぶついいながら階段を下りると母さんが玄関で誰かと談笑しているのが見える。

立ち話好きだね〜ってスルーしようと思ったら若い女性の声が聞こえて俺はものすごい勢いで振り向いた。声からしてきっと…ブスじゃない!

てっきり近所のおばちゃん相手なのかと思いきや違ってんじゃん。母さんに隠れてちょうど顔が見えないのがめちゃくちゃもどかしい。



「うちは人数が多くて煩いから迷惑をかけるかもしれないわー」

「いえいえ、にぎやかなほうが私も楽しくていいです」

「でもねー賑やかだなんていうレベルじゃないのようちはー、なんたって子供が6人もいるのよぉ」

「6人ですか!?みなさんに会えるのが楽しみです」

「いつでもご飯食べに来て頂戴ね〜一人増えたって、大して変わらないんだから」

「ありがとうございます!」

「母さん?」


俺は思い切って声をかけてみた。

もちろん母さんは振り返るし、相手の女性の顔もばっちり見た。かかかかっかかかかっかっ可愛いいいいいいいいいいい!!!!!なんだこれええええええ誰なのマジで誰なの!?!?



「あらーおそ松じゃない。丁度よかったわ、彼女、隣のアパートに越してきたちゃんよ。あんたたちと同い年なんだって」

です、よろしくお願いします」


にこり、と人の良さそうな笑顔を向けられてだらしなく笑いそうになった。天使…天使だ!トト子ちゃんに次ぐアイドルだ!!!!



「どうもー、俺おそ松…」

「おそ松にーさーーーーーん!!まーーーだーーーーー!!」

「げっ」


なかなか戻らない俺にしびれを切らしたのか、二階から十四松の声が響き渡る。ああああまじでやめて今はヤメて!!お前らが出てきたら面倒くさくなるだろ!俺たち全員同じ顔なんだぞ!!



「弟さん、ですか?」

「え?あ、ははは、そうなんですよ〜」

「丁度いいわ、どうせみんな二階にいるんでしょ?呼んできて挨拶したら?」

「えっ母さんそれはだめだって!ちゃん混乱しちゃうじゃん!」

「でもいずれ会うんでしょ?なら早いほうがいいじゃない。ちょっとーーー!!ニートたちーーー!!!!」


俺は咄嗟に二階へと駆け上がった。母さんたちには俺が兄弟を呼びに行ったように見えたかもしれないけど実際は逆だ。

こんなチャンス、逃してたまるかーーーー!!!



「はぁ、はぁ、あ、あのさぁ」

「どうしたブラザー、下で母さんが呼んでいたようだが」

「何か用なの…?」

「べ、別になんもない!ごめんなー、ちょっと母さんにいろいろ頼まれちゃっててさ」

「っていうかお菓子はー?」

「ごめんごめん、すぐ持ってくるから」

「もーおそ松兄さん何やってんの。いいよ、もう僕が取ってくるし〜」

「ダメ!!ダメダメそれダメー!!!」

「はぁ?何で?」

「何か怪しいぞ…」

「怪しくなんてないだろー!俺が可愛い弟たちにお菓子を選んできてあげようって」

「それが怪しい!さっきまであんなに行くの渋ってたじゃん!」

「十四松、ちょっとお前下行ってみてこいよ」

「おっけーーーーーーーー!!!!!」

「ああああだめ!やめて〜〜〜!!!」


あははと大口を開けながら十四松が下へと下りて行く。だめだ、終わった…

すぐに戻ってきた十四松を全員が見つめる。それと同時に全員が十四松に飛び掛かった。



「十四松!お前下で何みてきたんだよ!!」

「ちょっと十四松兄さん!タッティになってるよ!!」

「あははー!ごめんごめん!」

「と、言うことはだ…」

「「「「下に女がいる!!!!」」」」


おい十四松!お前女性見るだけで毎回こんなことなってたらこの先どうやって生きていくの!?っていうか町歩けないじゃん!?

仕方ない!と一松が抱いていた猫を十四松に渡す。いいアイデアだねと十四松は一人だけ笑っていた。頼むからちゃんの前で初対面でアレは何としても阻止しないといけない。

十四松のアレをなんとかごまかした後、兄弟たちは醜い争いを繰り広げながらなんとか全員が一階へとたどり着いた。

生まれた順に並んだ俺たち六つ子を見てちゃんは驚いた様子で目をぱちぱちさせる。



「本当にうるさいでしょう。うちは六つ子だし、毎日こんな感じなのよ」

「お、驚きました…六人って六つ子さんだったんですね…」


母さんは苦笑した後にその場を去った。

その場には俺たち7人だけが残る。

カラ松が争いでぐちゃぐちゃになった髪の毛をセットしてキメ顔を作りながら最初に口を開いた。



「なんだ…迷えるカラ松Girlがこんなところにもいたなんてな」

「お前はちょっと黙ってろ!ご、ごめんねちゃん、びっくりしたでしょ?」

「う、うん少しだけ…。あの、私隣に引っ越してきたです。みなさんと同い年みたいなんで、仲良くしてください」

「敬語なんていらないよちゃんー。って、俺さっきから勝手に馴れ馴れしいけど」

「私は全然…じゃあ改めて、みんなよろしくね?」


ちゃんの笑顔に全員が汚い顔になったりだらしない顔になった。無理もないよな、だってあのスタバァの店員に勝るとも劣らない神々しさ!!そんな子が!!俺たちの家の隣に!!



ちゃん僕トド松っていうんだ、末っ子だよ。ねえ、よかったら連絡先教えてくれない?」


ずいっと前に出たのはトド松、あどけない笑顔をちゃんに向けている。なんつードライモンスター!



「俺はねー十四松!兄さんたちの弟で、トド松の兄さんだよ!!!!ハッスルハッスルぅ!!!!」


十四松がものすごい勢いでちゃんの手を握り、勢いのよすぎる握手をした。やめてやめて女子にハッスルとかいうのやめてマジで!!!あと頼むから猫はそのままの位置を保ってくれ十四松!!!!



「俺は一松。その猫…本当は俺のなんだけど…ねぇ…猫好き?」


こんな時でもテンションのひっく〜い一松だけど、少しだけ頬が赤い。視線をほとんど合わせないのはこいつの照れ隠しだってわかってる。



ちゃんごめんね、兄弟たちみんな変わっててさ…。俺はチョロ松、何か困ったことがあったらいつでも相談してくれていいからね」


一見しっかりしているように見えるチョロ松も、きっと下心はバリバリだ。さりげなく兄弟のこともフォローする三男を演じてるってか!



「フッ…やっと俺の出番がきたようだな。俺の名前はカラ松、二男だ。ちゃんどうだ、俺をやしな「わねーよ馬鹿!で、俺がさっきも話したおそ松!すぐには見分けもつかないと思うけど間違えたって俺ら気にしないし、仲良くしよう!」


ちゃんは全員と握手し、笑顔を向けて連絡先を交換し、またねと手を振って帰って行った。

玄関の扉が閉まった瞬間、兄弟が鬼の形相で俺に飛び掛かってくる。予想はしていたけどコイツらまじで本気じゃん!



「おそ松お前ずるいぞ!ちゃんのことわかって俺らを避けようとしたんだろ!?」

「当たり前だろー!何が悪いんだよ!」

「うわ、こいつ開き直った」

「それにしてもマイエンジェルハニー…なんて罪な女なんだ」

「エンジェルハニーはいいけどマイはやめてマイは!カラ松兄さんの彼女じゃないじゃん!」

「今度ちゃんに会ったときはタッティになりませんよーに!」

「それ最重要ポイントだぞ十四松…」

「っていうかちゃん可愛すぎてさ…俺たちなんて相手にすると思う?」

「「「「「思わない」」」」」

「だよねー」







































勢いでおそ松さん書いてしまった。
書き分け難しすぎですか…

2016/03/10