続い、旧大宝蔵殿に入り、秘宝展(別途500円)を見に行きました。ゆみこ曰く、「ここにいるのは大宝蔵殿に行けなかった残り物」。
確かに、初めて法隆寺に来た時はまだここが大宝蔵殿で、夢違も百済観音もここにおわしたものでした。が、彼らが新居に移ってから、
ここに残った人たちは寂しい状態に違いない。が、今年は、強力なヤツが現れたのです。
前半はさくさく飛ばし、かつて百済観音がいた場所にたどり着くと、そこには奈良時代の観音菩薩立像がいらっしゃいました。
木像で、舟形後背を背負っているせいか、法隆寺というよりも室生寺に似合いそうな仏像でした。その横においてある五重塔は、
酷く中国っぽくで微妙でした。
南倉に入り、こちらも最初はすっ飛ばしたんですが、途中、すごいものを目にしました。
彩色夢違観音です。彩色と言っても、全身に金箔を貼られ、髪の毛だけが紺色に彩色されている状態です。
「うわぁ〜〜!なんだこれ〜〜!!」
いつもとは違う夢違の姿に大興奮。この夢違は欲しくないんですが、目が離せません。金箔を施されているのですが、
厚塗り過ぎて皮膚呼吸が妨げられてる感じで、苦しそうに見えるんですよ。見ていて息が詰まりました。
もともとはこんなきんきらきんだったのかしら…;それにしてもこの金箔の塗り方は…ダメだ…;本当に苦しい;
しかし!!この先にはそんな夢違を越えるヤツらがいたのですよ!!
それは極彩色に彩られた、金堂毘沙門天と吉祥天の夫婦の復元像。あまりの派手さに「なんじゃこりゃ!」と思わず叫びました。
もうほとんど仏像フィギュア状態。ゴージャスな甲冑と金のアクセサリー。持っている塔がワイングラスに見えてきます。
後ろに回れば、なんと虎の毛皮を背負っている…!道を極め過ぎだ毘沙門天!!
その横の派手な吉祥天も、極道の妻にしか見えない。極道夫婦。しかしあくまでトップには見えない辺りがまたリアル。
「アニキ」という程若くもないし、「叔父貴」ってとこかしら。うーん、ヤクザだわ…!!
このくらいヤクザでないと追い払えない仏敵って、きっと物凄いんだろうなぁ。こんなヤクザに守られてる親分(如来)も
パンチだしなぁ。ヤクザでも仕方ないな!!後ろに彩色太子像がありましたが、かすんで見えましたもん。
太子は人間界でこそ聖人に位置づけられてるけれど、ブツ界では下っ端なんだな、きっと…(^m^*
復元像のおかげで、いつもの秘宝展より充実して見えました。興奮冷めやらぬまま、今度は東院伽藍を目指しました。

またも修学旅行生の波に混じりながら東院伽藍を目指しました。まぁものすごい混雑。でもやっぱり「見えな〜〜い」とか言いながら素通りしてましたが;
この時になると、朝の雨がウソのように日が差していまして、懐中電灯なしでも随分よく救世観音を見ることができました。
何回か見に来てますが、ここまではっきりとお姿が見えたのは初めてかも。ちょっとドキドキしました。
私は何年ぶりかの参拝だったんですが、その間にこの救世観音が出てくる漫画を読んで、ちとこの像に恐怖を感じるようになってたんですが、
今回お姿を見て、きれいさっぱり払拭されました。この像にどんな曰くがあろうとも、素晴らしいことには変わりないわ。
それにしてもこの像、首から下は意外と質素な造りなんですね。衣装のほかは何もつけていらっしゃらないので、あまり観音ぽくなく見えるんですが、
何せ頭が派手。宝冠の透かし彫りとか精緻でスゴイんですが、厨子でほとんど隠れちゃって見えない。残念。布に巻かれた秘仏だったんだから、
ここまで公開してくれるだけでもありがたいと思おう。後は写真等で確認、ということで。
夢殿の東に回ると、太子像が確認できます。しかしまぁ、太子像って、どうしてどれもこれもイマイチなんでしょうか。
元が人間だからでしょうか?いや、人間でも、鑑真像とか感動したなぁ…。
太子信仰が流行った鎌倉時代の美的感覚がこんな感じだったんでしょうか。
いや、そもそも太子は美男子だったなんて説はどこにもないし、仕方ないのかもしれないけど。それにしても…太子像はイマイチだ。
そんなことを思いながら夢殿を後にし、お隣の中宮寺へ向かったのでした。
ちなみに、法隆寺のお土産として、「新刊本」と書かれていた、法隆寺の解説本、その名も『法隆寺』(1500円)を買いました。
これがなんとフルカラーで仏像の写真も満載、なかなかの本でした。大宝蔵殿の小さなブツたちもちゃんと取り上げられています。
しっかり読んで法隆寺に詳しくなりたいと思います。

修学旅行生の集団から抜け、久しぶりに中宮寺を拝観しました。拝観料を払って入ると、山吹の黄色が目に入りました。
ちょっと終わりかけでしたが。
法隆寺とは打って変わって静かなお寺です。お堂に上がりこみ、テープが流れている間は大人しくしてようと思ったのですが、
座った位置から見える、如意輪観音(寺伝)の左足が非常に気になりました。どうも、こっちに向かって上げているように見えたんです。
「…あの足、どうなってるの?」
「…なんか、上がってる?」
少しばかり首をずらしてみると、支柱のようなものが見えました。
「もしかしてあれにかかとを付いてるのか??」だとしたらなんかちょっとポップな格好だな〜
なんて思っていたのですが、テープによる説明が終わり、「ごゆっくりご鑑賞下さい」という言葉に甘えて、
傍へにじり寄って見たところ、支柱に見えたのは蓮の花で、それに足を乗せていらっしゃるのでした。
でも、足の裏が見える状態ではある。うーん、知らなかったな。いい発見をした気分。
京都・広隆寺の国宝第1号の弥勒菩薩とそっくりに見えるみたいですが、同じに見えるのは格好だけで、
黒光りしてるせいか、体つきがこっちの方ががっしりして見えました。
それでも、静かなお寺に似つかわしく、やさしい像であることには違いないです。
しばらくご無沙汰しましたが、やっぱり変わらずにそこにいてくれる。仏像っていいなぁ…。

中宮寺を出、法隆寺中門の仁王像を見るべく再び法隆寺境内へ戻りました。そういえば、南大門をくぐった後、
正面に中門が見えてるのに、拝観券は西の門から入って買います。なんでかなーとずっと思ってたんですが、件の西岡棟梁の本に答えがありました。
なんとこの中門、仏の出入り口なんだそうです。もしかして、上についてる鐘みたいなの、仏が出入りしたら鳴るとか…?!(写真参照)
中門の石段をよじのぼり、柵の向こうを覗いてみたら、人の足跡らしきものがありました。ブツの足跡か、とも思ったんですが、
どうやら御賽銭を投げ入れる人がいるらしく、それをお寺の人が拾った跡のようでした。気持ちはわかるけど、賽銭は賽銭箱に入れましょうね。

中門の仁王(奈良時代)は、結構な迫力ですが、腹筋の付き方が有り得ない状態だ、という突っ込みが入りました。
そして足が異様に短い…。でも特にバランスが悪いようには見えないんだなぁ。不思議だなぁ。吽形なんか、顔がツートンカラーですよ。
オシャレだなぁ!!
ふと気が付くと、あんなにいた修学旅行生の集団は消えうせ、とても静かな境内に戻っていました。後ろ髪を引かれる思いで法隆寺を後にし、
バスの時間までは法隆寺iセンターで過ごすことにしました。
当然のように2階に上がり、斑鳩大工の歌を聞いていたら、
横の多目的ホールで奈良検定に合格した人対象の体験セミナーのようなものをやっていたらしく、途中でぞろぞろと出て来られました。
一体どんな人が合格したのかと思ってたら、案の定それなりに年配のおっちゃんばっかりで若者の姿はゼロ。
平日にそんなセミナー受けてる若者がいたら、ちょっと疑うよね…。
斑鳩大工のラップを堪能してから1階に下りて、駐車場側の出口から出てみたら、面白いものがありましたので撮影しました。斑鳩訪問された際には是非どうぞ。

…ベタだなぁ。
雨が降ったり上がったり、とてもおかしな天気でしたが、久しぶりの法隆寺、とっても楽しかったです。法隆寺は、定期的に訪ねたいお寺ですね。
*今回は写真を載せてみました。(大宝蔵殿の写真がないことに今更気づきました。しくじった!!)
写真にマウスオンでコメントが現れるものがありますので、よかったら試してみて下さい。
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