奈良の見ブツ記(2007.5.28 晴れ)

00 : 序

遂にやってきました、この日が!青垣の娘の奈良デビューの日です!! 奈良デビューに相応しく、まずは東大寺の大仏にご挨拶することに。 あとは彼女の大好きな阿修羅を見るべく、興福寺国宝館と、それから奈良博で法隆寺の多聞天と天蓋を見よう、 という計画に決定しました。
娘はこれまで散々ブツの写真は見てきているけれど、さて本物にはどんな反応を示すやら、とても楽しみ。 (今回は(も?)親バカ全開、ブツに関する話は少なめです(笑))

01 : 東大寺大仏殿 〜柱の穴くぐりに挑戦

ベビーカーで移動なので、なるべく乗り換えは少ない方がいいと思って京都発奈良行き急行を選んだのですが、 これが大間違いでした。観光シーズン真っ只中の奈良、それでも平日は空いてるだろうと思ってたのに、 修学旅行生が山のように乗っているではありませんか!! 修学旅行なら特急使ってくれればいいのに…!そんなことを思いながら、ベビーカーで肩身の狭い思いをしつつ、 満員電車に揺られて奈良を目指したのでした。(もちろん乗り合わせも不可能で、結局ゆみことは奈良駅で落ち合ったのでした;)

奈良に着くと、何故か足はBe-Buddhaさんに向いていました。お店でアルミストラップをオーダーしておいて、 東大寺に向かいました。普段はそこまで気にならなかったのですが、ベビーカーを押していると、 登大路の坂が結構堪えました…;さすが登大路だけある。 しかし車上の人は無邪気なもので、道々にいる鹿を見ては「めぇ!めぇ!」とはしゃいでいらっしゃいました。 …うん、それ、ヤギじゃないからね。

東大寺の参道は、やはり修学旅行生と観光客がひしめきあっていました。 こういう人ごみだと、本当にベビーカーは肩身が狭いんですよね…。でも仕方ない。 大仏はそんな私達を否定したりしまい。そう開き直って参道をひたすら進みます。
やがて見えてくるのが南大門。これを越えるには階段を登らねばならないので、 横をスルーしようと思ったんですが、ゆみこが「これはくぐらないとあかんやろ」と言うので、 娘をベビーカーから下ろし、運慶快慶合作の仁王像に挨拶させることにしました。
「ほら、ブツだよ。”まんまんちゃんあん”してね、なむーって」
そんな風に促すと、何故か娘はぺたりと床に座り込み、手を合わせて頭を下げました。 うーん、立ったままでもいいのに…律儀だなぁ。

さて受付前に到着した私は、目を疑いました。スロープがあるにはあるんですが、そこにはこんな風に書いてあるのです。
「スロープは車椅子専用、ベビーカーは正面から入ってください」
…む、無慈悲すぎる…!!
天下の東大寺にかなり理不尽さを感じつつ(だって宝の持ち腐れだよ…!)、仕方なく再び娘をベビーカーから下ろし、拝観券を購入。 大仏殿に向かったのでした。

大仏殿は大賑わいでした。普通の寺にある静けさが一切ない。人気過ぎるよ大仏!! 人の多さと大仏の大きさに圧倒されていたら、娘のテンションも上がった模様。 飛び跳ねて喜んでいます。仏像は写真より実物、ということがわかったのかもしれません(笑)。
とにかく挨拶をさせようとしたら、またも床に座り込んで「なむー」。 仏壇の前では座ってするから、それが礼儀だと思っているのかもしれません。
そういえば複製が置いてあったので初めて気づいたのですが、蓮弁のレリーフが意外とユル系のブツ絵で、すごくかわいかったです。 奈良絵に通じるものがあるような、ないような(笑)。

脇侍の前でも座り込んで「なむー」をし、続いて本日のメインイベント「柱の穴くぐり」に挑むべく 件の柱を目指したところ、修学旅行生(多分小学生)の長蛇の列ができているではありませんか。 自分が挑むのであれば「また今度でいいや」と諦めたと思うんですが、今日の主役は娘。最後尾に並びました。
やっとこさ順番がまわってきて、私は出口側に回って「おいでおいで〜〜」と誘導。 娘はちょっと戸惑っていた様子でしたが、そのうち這って柱の穴をくぐって出てきました。 するとそれが楽しかったのか、逆戻りしようとしたので、慌てて彼女を拾い上げました。 もっと人が少なかったらさせてあげたんだけどね〜〜。 それから御朱印をいただいて、大仏殿を後にしました。

02 : 興福寺国宝館 〜八部衆そろい踏み!

東大寺を後にし、興福寺を目指していたのですが、博物館前に差し掛かった時、 博物館への通路が閉鎖されていることに気づきました。 なんだろうと思って近寄ってみたら、「月曜日は休館日です」

…次回リベンジ決定。

興福寺国宝館はスロープ完備、しかも東大寺のような無慈悲なことは書いてありません。 早速そのスロープを使って館内に入り、お目当てである「八部衆そろい踏み」を見ブツ。 普段は4,5体しか見られないのに、8体全部一度に見るとやはり圧巻。 このブツたちが極彩色に彩られ、お堂に並んでいたと思ったらすごく贅沢。 さすが藤原氏の氏寺、という感じがしました。 (ただ、雑誌で見た阿修羅の復元像は、妙におっさんくさく見えたので、 今の状態の方がいいなぁ、と…)
もう一つ、国宝館で忘れてならないのが十大弟子像。…だと思うんですが、 今は二体しかないんですよねぇ…。(ブツに興味を持ってから)初めて興福寺に行った時、 もっとたくさん並んでいた気がしたんですが…出し惜しみ(笑)?

その後、他のブツもざっと見て、新しいグッズがないかお土産売り場を探索して、興福寺を後にしました。 あ、娘は阿修羅を指差して「あしゅ!」と言ってくれました。ちゃんと覚えていたようです。

03: 終幕 〜リベンジ!

ファーストフード店で遅めの昼食を取り、それからBe-Buddhaさんに行って注文の品を受け取り、 帰路に着きました。
とにかく今日が博物館の休館日だったことが非常にショックだったプロ学会(なにしろ大の法隆寺ファンである)は、 次は絶対月曜日を外してくるぞと心に誓ったのでありました。次は絶対、絶対天蓋を見るぞーー!!
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