鎌倉の見ブツ旅 2日目(2007.12.9) 快晴)

00 : 序

鎌倉2日目。本日の予定は、鶴岡八幡宮、覚園寺、杉本寺、鎌倉国宝館、 長谷寺、高徳院です。

01 : 鶴岡八幡宮 〜とりあえず、公暁ごっこを

せっかく八幡宮の側に宿を取ったので、早朝散歩に出かけることに。 朝の神社ってすがすがしくていいですね。でもさすがに紅葉シーズンだけあって、 早朝なのに三脚にカメラを構えた人が結構いて、 大銀杏の横での「公暁暗殺ごっこ」はできませんでしたので、 本殿の横で人が来ないことを見計らってやってきました(と言っても 「斬りかかる人」と「斬られる人」の格好をしてセルフタイマーで写真撮っただけですが(笑))

02 : 覚園寺 〜お堂と一体化仏像

朝食とチェックアウトを済ませ、駅のロッカーに荷物を預けた後、 バスと江ノ電の一定区間が乗り放題になる「鎌倉フリー環境手形A頼朝きっぷ」を購入して、 バスに乗って覚園寺を目指しました。大塔宮で下車し、後は徒歩。 1時間置きの「拝観ツアー」形式のお寺なのに、割と拝観者がいました。 2、30名の一団となって、案内係のおじさんに付いてツアー開始。いきなり 境内は撮影禁止と言われました。鎌倉のお寺って観光客に媚びないのねぇ。
紅葉やメタセコイアの木の説明の時は一団の後ろの方に居たのに、 いざお堂を目指すとなると途端に先頭に踊り出るプロ学会。 しかし期待に違わず、いい仏像がいたんです。薬師三尊を中心に、 今まで見たことのサイズの大きな十二神将像がずらり! お堂のいい意味での簡素さと、京都や奈良の仏像とは一味違う素朴な仏像が、 まるで溶け合うようにそこに存在する…なんて素敵な空間。 因達羅の剣に刺し貫かれたいと思いながら、足利尊氏直筆の棟札の天井板などの話を聞いておりました。 お堂の右奥の暗がりに「鞘阿弥陀」とも呼ばれる阿弥陀像がひっそりと居たのにはちょっとおどろき。 「間借りさせてもらってる」感じで肩身が狭いのかしら?
他に移築された民家に案内されて十三仏参りの説明を聞いたり、 黒地蔵とその霊験のお話を聞いたり、やぐらの中に入ったりして、およそ1時間程度の拝観ツアーはおしまい。 『見仏記』によると民家の中にも仏像がいるし、覚園寺の図録が売っているという話だったんだけど、 全部空振り。まあ確かに古い本ではあるけど、図録欲しかっただけにちょっとがっかり。 薬師と十二神将、本当にかっこよかったんですよ…!
(案内してくれたおじさんが、明らかに年下の坊さんに「まだ戻ってない方がいる、ちゃんと確認してくれないと困る」 と叱られてらっしゃったのが気の毒でした…ちなみにまだ戻ってなかったのは年配の女性グループで、 我々より随分遅れて出てきた後、呑気に「このお寺大好き」とか言ってらっしゃいました…マイペース過ぎるよ…;)

03 : 杉本寺 〜奈良がここにある!

大塔宮から岐れ道までバスに乗り、そこから徒歩で杉本寺へ。(途中、「鎌倉カスター」で有名な ニュージャーマンに立ち寄ってケーキとお茶をいただきました。おいしかったです)
長い階段を上ってゆくと、味のある苔むした階段があるのですが 老朽化してるせいか、今は通行禁止。残念。左手に逸れ、更に続く階段を上ると、お堂が見えてきました。
お堂に入り、十一面観音を見た瞬間、「懐かしさ」がこみ上げてきました。
「…奈良だ…!」思わず十一面に向かって「ただいま」と頭を下げました。
鎌倉で唯一奈良時代に創建されたというこのお寺は、鎌倉に居ながらにして奈良を感じられる寺だったのです。 妙にしっくりくる感じにうきうきとしながら、行基、円仁、源信作の十一面を見るため、 運慶作だという御前立ち十一面の真横をすり抜けると、不思議な空間がありました。 暗い洞穴の向こう、格子の嵌められた奥に、ぼんやりとした光の中、三体の仏像が立っているのです。 正直、お顔ははっきりと見えません。が、その神秘的な雰囲気が何とも言えず離れがたいのです。 無駄に長い時間、そこに座って過ごしました。何人の拝観客が過ぎていったか分かりません(笑)。 こんなもったいぶった見せ方は初めてだ…!もはや十一面窟。この奥に入れる人が羨ましい。
さてお堂を出ようとまた御前立ち十一面の横を通るのですが、その時にゆみこが気づきました。
「人が歩くたびに十一面が揺れてる、倒れそう…!」
雰囲気は奈良ですが、この仏像との距離と危うさは奈良や京都では絶対味わえません…!

04 : 鎌倉国宝館

杉本寺から八幡宮に戻ったのですが、えも言われない渋滞に巻き込まれ、歩いて戻った方が早かったと、後で思いました。 続いて鎌倉国宝館に行きました。お目当ては円応寺から一人出向している「初江王」像。 一人だけ特別扱いに相応しく、迫力のある中にも繊細な鎌倉彫刻色が溢れててとてもかっこよかったです。 あと気に入ったのは弁天像。着ている着物の色が爽やかなブルーで、すごく好みでした。 他にも脱衣婆や韋駄天像なんかも。でもそこまで心に残る仏像はいなかったかな。 あと、絵葉書とか売ってないのが残念でした;京都・奈良ほど仏像を売りにしている地域ではないのかしらね…。

05 : 長谷寺 〜巨大十一面、宇宙より降り立つ

再び駅へ戻り、昼食の時間を気にしつつ江ノ電に乗り込み、長谷駅を目指しました。 やはりこの辺りも観光のメッカとあって、狭い歩道にぎっしりと観光客が歩いていました。 車も多いし、むしろ危険。
杉本寺から戻る途中の渋滞のせいで少々時間が押していたので、 駆け足状態で長谷寺に突入。中井貴一似の阿弥陀に挨拶をし、 奈良の長谷寺の十一面の双子の片割れと対面。 私は二度目なのですが、初めてこの十一面を見たゆみこは その巨大さに圧倒されている様子でした。 奈良の長谷寺と違って、お堂が新しい(しかも木造じゃない)こともあり、この十一面は人の手によるものというより、 宇宙のどこからかやって来てここに降り立ったスーパー十一面!!という感じが。 …寺伝によると、海に流れ着いたらしいけど…。巨大なブツってのはやっぱり見ごたえがありますね、デカイというだけで十分に。
このお寺にもやぐららしきものがあります。「弁天窟」と言うのですが、前回何も知らずにふらりと入って、 非常に怖い思い(本気過ぎて怖いという意味。ここで呪術を執り行ったら絶対効き目ありそうというような本気さ。 何か出たとかそういうわけじゃないです)をしたので、 今回はパスしたんですが、ゆみこが単独で突入してくれました。 感想は、やっぱり、「最後の方が薄気味悪い…」でした。だから言ったじゃない…!

06 : 高徳院 〜大仏に群れる人々

さて、鎌倉見ブツの旅も最後となりました。締めはやっぱこの人じゃないとね、 というワケで鎌倉大仏です! 物凄い数の人間が彼の周りに群がっていました。日本人、他の国の人、男、女、若者、老人… やはり人はホトケを求めるのですね…!!
で、この誰か何のために造ったのかわからないという野ざらし大仏、中に入ることができます。 柱の穴くぐりどころの騒ぎじゃないです。たくさんの人が吸い込まれるように入ってゆく入口に、 我々も向かうことにしました。
これが大仏の内部です!!黒く見えてる穴が頭の部分。螺髪の模様が見えます。 お日様を浴び続けた大仏の中は、熱を持ってほんのりと暖かかったです。
大仏から出た後、思う存分写真を撮りまくり、そして彼を眺めながら、 「鎌倉…楽しかったよね…」とこの旅を振り返りました。 たくさんの仏縁を結ぶことができました、ありがとう、鎌倉!!

…そういえば今日、朝ごはん以降食べたのって、みたらし団子一本だな…

06 : さようなら鎌倉

晩ごはんは新幹線で崎陽軒のシュウマイ弁当、と決めていたのに、 最後の最後にゆみこが弁当を買い間違う、というオチを付けてくれました(笑)。 それにしても本当に楽しかったです。また機会があれば行きたいです、特に水月観音。
あ、前日に気になった「レオニダス」ですが、段葛を歩いている時にチョコレート屋だと知ったのですが 更に後日、支店が京都は下賀茂にあることを知りました。いつか行きたい。高価らしいですが。 それからお土産、定番のはとサブレーや鎌倉カスターがおいしかったのですが、 意外な伏兵がホテルあじさいの経営元である和菓子屋「紅屋」さんの「クルミッ子」!! クッキー生地でくるみ入りキャラメルが挟んである洋風のお菓子。これは隠れた名品だと思います!