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原子力発電所のリスク

TOSS勢い水 江口儀彦

 

日本人は、原子力発電所に「危険」というイメージをもっている。
たしかに、原子力発電所が事故を起こした場合、重大な結果をもたらすことがある。
しかし、それはいったいどれくらいの確率なのだろうか。自分たちの身の回りの危険と比べて考えさせたい。


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説明 チェルノブイリ原発事故とスリーマイル島の原発事故です。
  
チェルノブイリでは、400人とも14万人ともいわれる死者がでています。
  
スリーマイル島の事故では、死者はいませんが、狭い国土に多くの人が住んでいる日本で、
  
同じような事故が起こった場合、チェルノブイリ以上の死者がでるとも言われています。

指示 原子力発電所についての感想を言いなさい。

説明 隕石の衝突です。恐竜は、隕石の衝突で絶滅したという説が有力です。
  
地球には、定期的に巨大隕石が落ちてきて、地球の生物に大きな影響を与えています。
  

説明 恐竜が絶滅した時に落下した隕石は、直径10kmでした。その10分の1の直径1kmの隕石が
  
1年以内に落ちる確率は、4000分の1だと言われています。直径1kmの隕石落下でも、人類の10人に1人は死にます。

1年間の間に隕石の落下であなたが死亡する確率は4000万分の1ということになります。

説明 お風呂に入るときに、事故で亡くなる人は意外と多いのです。転んでしまうひと。温度差で急に心臓が止まる人などがいます。
    1年間にお風呂でなくなる確率は、4000万分の4000です。1万人に一人は、お風呂の事故で亡くなっているのです。
    同じように計算していくと、たばこの死亡確率もわかります。たばこは、40000万分の29600です。

発問 これに、交通事故の死亡確率も加えてみます。原子力発電所の事故で死亡する確率は、どのあたりになるでしょうか。

説明  400万分の1です。

指示 原子力発電所は安全だと思えた人?

説明 納得行かないと言う人が多いですよね。どうして納得いかないのでしょうか。

2002年にノーベル経済学賞を受賞したダニエル・カーネマンが明らかにした「利用可能性に基づく思考」では、

「人間には思い出しやすいものほどよく起こっていると考える癖がある」と言っています。

マスコミは、頻繁に起こる本当に危険なことよりも、めったに起こらない珍しい出来事ほどたくさん報道します。

我々の脳は、知らず知らずのうちに、マスコミがたくさん報道する珍しい出来事ほど、「危険だ」と判断してしまっているのです。

だから、理屈で「安全だ」と言われても、脳が腑に落ちないのです。


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