避難訓練大会 in 法隆寺 ブツの部

由美子:「さて続いては…ここも大所帯ですね〜。大宝蔵院チームです。「午年」さん、お願いします!」

十二神将・午:「はい、こちら大宝蔵院です。こちらは九面観音指揮の下、整列が終わった状態です」

太子:「さすが九面ねえさんだ、安全管理にも長けているようだ」

九面観音:「さあさあ並んだ並んだ、無駄な口は利くんじゃないよ。人数が多いからね、2列にしようか。先頭は夢違と百済だね。」

夢違観音:「私、小さいから見にくいんじゃないかしら…」

九面観音:「何言ってるのさ、お前の発する後光は誰よりも輝いているんだよ。自信を持ちな。」

夢違観音:「は、はいっ!」

九面観音:「揃ったかい?!…おや、何やってるのさ、おっかさん」

おっかさんこと吉祥天:「いやね、このお厨子を一緒に運びたいと思ってさ…!」

伝橘夫人念持仏:「いいよいいよおっかさん、私達は今回の人数には入っていないし、それに、玉虫厨子もお留守番だし」

吉祥天:「あたしの憧れの三千代様が大事になさってたあなた方を置いていけやしないよ!あたしが担いで行くから!せーの、どっこいしょー!!」(厨子ごと背負う)

伝橘夫人念持仏:「きゃー!」

九面観音:「仕方ない、気をつけて運ぶんだよ!さあ、みんな行くよ!ほらほら六観音たち、ぼーっとしてたら躓いて転ぶよ!」

伝六観音:「だいじょーぶだいじょーぶ!…あっ!!」(6体がもつれ合うように転んだ模様。)

九面観音:「ほら、言わんこっちゃない…大丈夫かい?」

由美子:「なんだか大事になってるようですね…」

太子:「一番学校の避難訓練っぽくあるがな…。」

由美子:「では続いては旧宝蔵チームを呼んでみましょう。「未年」さーん!」

十二神将・未:「はい、こちら旧宝蔵です。いやはや、感心しました。なんとこの日のために毎晩作戦会議を開いていた模様です」

由美子:「さ、作戦会議…」

十二神将・未:「意気込みを書いたメモを渡されていますので読み上げますね」

太子:「メモ?本人達はどうしたのだ?」

十二神将・未:「何をおっしゃいますやら、太子。既にもぬけの殻ですよ、ここは。」

太子:「なにーっ?!」

十二神将・未「『我々は大宝蔵に入れなかった二軍だとか、ここはどうでもいいとか言われて観光客にも無視される、雑草同然の仏像だ。 しかし我々は決してへこたれたりはしない。この雑草魂で絶対に今年こそ1位の座を獲得し、大宝蔵にいる国宝ブツたちを見返してみせる!エイエイオー!!』とのことです」

由美子:「これは予想外の展開ですねー!ただの避難訓練なのにすごくおもしろくなってきましたね!!」

太子:「そんな本気になっているとはな…」

由美子:「では最後のチームですね、東院伽藍伝宝堂の「申年」さーん!」

十二神将・申:「あ、はい…こちら伝宝堂なんです…が」

由美子:「どうしました?」

十二神将・申:「なんか、お堂の中がしーんとしてるんですよね。もうそっちに行った…ってことはないですよね?」

由美子:「え?まだ1チームも到着していませんよ」

十二神将・申:「ですよねぇ…。どうしたんだろ」

太子:「まさか忘れて寝てるとかじゃないだろうな」

由美子:「…ちょっと心配になってきましたね」


さぁ、いよいよ1位のチームが到着します | 戻る