嵐は突然やってくる。
まさか、それが自分の所にやってくるなんて思ってもみない。
だが、それはやって来たのだ。
メイド服を着た彼女という嵐が。





メイドなレイちゃん


家事は大丈夫なの?





綾波レイの突然の引越しは葛城家に一つの波紋を広げた。
あの後、戻ってこない二人に続いてミサトもひょっこりと顔を出した。
二人と同じように硬直したのは言うまでもない。
「それで、どういうことか説明してくれない?」
とりあえず、あのままだとなんだかやばい気がしたので部屋へと引きずり込む。
状況を把握するためにミサトはレイへと質問をすることにした。
「はい、管理上の都合により3人で住むことになりました」
「はぁ〜? そんなのダメに決まってるじゃない!」
アスカはその返答に異議をとなえる。
もちろん、これ以上シンジに近づかれることがないようにだ。
だが、レイはその答えが来るのが分かっていたかのように返答を続ける。
「ただ、それには部屋の都合上無理なので隣に住むことにしました。他の食事等についてはいっしょにするとのことです。これは司令からの命令です」
当然嘘である。
ゲンドウというよりレイからゲンドウへの脅しとでも言ったほうがいい。
しかし、司令からの命令といえば逆らえないのは目に見えている。
一緒に住むことができないための抵抗といったところか。
「司令の命令か…なら仕方ないわね」
ミサトはあっさりと納得する。
一方そうはいかないのはアスカのほうだ。
「ちょっとミサト!?」
「仕方ないじゃない〜それともアスカ、あんた司令の所に文句でも言いに行く?」
これにはうっと詰まる。
とてもじゃないがゲンドウの所に行く気にはなれない。
ただでさえ、あの強面なのについでにとまでついているプレッシャー。
望んで会いたいなどとは思っていない。
「くっ……」
下唇を噛み悔しがる。
仕方ないとはいえ、納得がいくものではない。
レイのほうはというと、勝ち誇ったようにしている。
「そういうことなので、葛城三佐よろしくお願いします」
「よろしくね、レイ。シンちゃんも構わないよね」
話に全く加わっていないシンジに話を振る。
なぜ、加わっていなかったかというとレイのメイド姿に見入っていたためである。
「えっ? …そうですね」
聞いていなかったようだ。
その様子を見て、ミサトのからかいの虫が騒ぎ出す。
「シンちゃ〜ん、レイが隣に来たからって襲っちゃダメよ〜」
その言葉の意味を飲み込むまで少々時間がかかる。
「ななななな、何をいってるんですか! ミサトさん!」
ようやく分かったようだ。
予想通りの反応にミサトは内心笑いが止まらない。
一応確認のためにとレイのほうへも振り向く。
(レイのことだから、相変わらず無表情なんでしょうね〜)
「…………」
顔を赤らめていた。 
(こ、これは意外な反応ね。もしかして、シンちゃんのこと……)
ミサトのからかうネタが増えそうだ。
「レイったら顔を赤くしちゃって〜、かわいいんだから。これじゃ、シンちゃんが惚れちゃうわね〜」
その言葉にますますレイの顔が赤らんでいく。
(お、おもしろすぎるわ…シンちゃんに加えてレイまでとは)
(そういえば、もう一つ聞かないとね……)
ちょいと顔を引き締める。
「引越しの件は分かったわ。それは分かったんだけど…」
視線を服へと移す。
「なんでメイド服なわけ?」
当然の質問だ。
引越し=メイド服な理由なんて思いつきもしない。
「……それは」
「それは?」
「碇君を手伝うためです」
「は?」
要領を得ない話だ。
「えっと、それでなんで?」
「今の現状では、碇君が家事を一手に引き受けています。このままでは私が加われば碇君への負担が大きくなります」
ミサトやアスカにとって耳が痛い話だ。
実際その通りな訳で、遠まわしに厭味を言われているような気になる。
…レイにはそんな気は微塵もないのだが。
「私は後から来た立場なので、碇君のことを手伝おうと思います」
まるで嫁と小姑のような関係だ。
後から来た立場なので〜なんて随分と前時代的な発言だ。
この場合の姑はアスカとミサトになるようだが。
「でも、メイド服になる必要は……」
「気持ちの問題です。私はお手伝いですので」
なんとも安直な考えだとミサトは思う。
まさか、メイドは…と思うが。
彼女だって、メイド姿なんてはじめて見た。
(まぁ、いいか…レイがしたいなら)
傍に置いてある、ビールをぐっとあおる。
やはり細かいことは気にしないようだ。
それが長所でも短所でもあるのだが。
レイはミサトの沈黙を了承だと受け取る。
「もう、いいですか?」
「いいわよん、いろいろ悪かったわね」
レイはその場から立ち上がると、キッチンへ向かい始める。
「? レイ、何するの?」
「昼食を作ろうと思います」
「作れる?」
「はい、覚えてきましたから」
さっそく覚えてきたことを実践に移す。
とはいえ、どこに道具あるのか分からず辺りを探し始める。
(大丈夫かなぁ、綾波)
それを見かねたシンジがレイの元へと歩み寄り、手を貸す。
「僕がやるよ」
「碇君…でも」
訴えかけるよな視線がシンジのほうを向く。
この手のことに免疫がないシンジの心はあっさりと揺らぐ。
(ここで断ったらダメだよなぁ〜)
「じゃあ、手伝ってくれる?」
パッと目を輝かせてそれに頷く。
「はい」
その様子を確認するとテキパキと道具を取り出し、置き場所の説明を始める。
一通りの説明を終えると、冷蔵庫から食材を取り出す。
「綾波、野菜を洗ってくれる?」
「はい」
シンジの手から野菜を受け取ると流しへとぱたぱたと駆け出し洗い出す。
(なんかこういうのいいなぁ〜)
レイの後ろ姿を見ながらそんなことを思う。
シンジは毎日家事をやっている。
いわば強制といってもいいだろう。
自分がしなければこの部屋が腐海となってしまうからだ。
かといって、家事が嫌いなわけではない。
嫌いな人間は強制といえども、継続することができなくなる。
だからといって、時々手伝って欲しいと思うときもある。
学校へ行き、時にはエヴァの訓練をして終わったと思ったら家事をする。
そしてその合間に勉強…ときたら普通の子供ならダウンしてしまう。
シンジは文句も言わずにそれを黙々とこなしている。
この毎日を当たり前に思いながらも、自分の住んでいるところの女性陣には手伝って欲しいと心の中では思っている。
尤もミサトに料理の手伝いをされたら、即断で断るが。
レイの気遣いが心に沁みる。
(生きててよかった…)
こんなことで感動してしまうシンジ。
つくづく不幸である。






レイが野菜を洗い終えるのを見計らい、フライパンに熱を通す。
どうやら、炒飯を作るようだ。
隣では手早い手つきでレイが野菜を刻んでいる。
なかなか慣れたものだ。…2日しか練習していないが。
だが、炒飯はスピードが命。
炒めすぎると焼飯になってしまう。
似ているようだが、全く別のものだ。
レイの隣でシンジも野菜を刻む。伊達に長い間主夫をしているわけではない。
実に手際よく進めていく。
隣でそれを見ていたレイもそれに驚く。
(碇君…すごい)
それに比べれば自分はまだまだ…と実感する。
「綾波って包丁の扱いが上手いんだね。驚いたよ」
「そんなことない、碇君のほうが、」
何か少し考え込む。
(碇君…いえ、私は今はメイドだから…そう呼ぶものではない。カズハさんが呼んでいたようにしないと……)
「そんなことありません、ご主人様
「ブハッ!」

ザクッ

「痛っ」
聞き耳を立てていたミサトが飲んでいたビールを吹き出し、アスカが読んでいた雑誌を落とし、シンジが包丁で指を切ってしまう。
指から血が滴り、まな板の上を赤く染める。
「ご、ご主人様!」
血を見慣れているレイだがそれは自分のものである。
それが、愛しいシンジのものとなると話は別だ。
日頃の無表情はなく、その顔は不安でいっぱいになる。
今にも泣き出しそうだ。
「だ、大丈夫だよ綾波。少し切っただけだから」
そうとうというか、かなり「ご主人様発言」に動揺したシンジだが心配をかけまいと笑顔を見せる。
その笑顔に胸がきゅっと締め付けられる。
シンジの手を取ると、怪我をした指を迷わずに口へ含む。
「あ、綾波、汚いよ!?」
「大丈夫、ご主人様のは汚くなんかない……」
傷口を舌でなぞり血を吸い出す。
思ったより傷は深くなく、血はすぐに止まった。
「ご主人様、包帯は……?」
レイの連続行動にシンジの思考は停止しかけている。
「だだだ、大丈夫だよ、バンドエイドで十分」
なんとか答えると、引き出しにしまっているバンドエイドを取り出し指に巻く。
「ほ、ほら。血も止まってるし…ね。綾波のおかげだよ」
「良かった……」
胸の上に手を乗せ、安堵の息を漏らす。
(か、かわいい〜)
抱きしめたい衝動に駆られる。
もはやラブラブモード全開である。
「ご主人様は休んでいてください、あとは私がやります」
場の雰囲気を読みきれないレイがそれを壊す。
もう少し待っていればシンジが誘惑に負けていただろうに……
まだまだそこまで感受性がないようだ。
一方シンジは何回も「ご主人様」と呼ばれ壊れかけていた思考を戻すのに必死になっている。
「あ、綾波…ご主人様って言うのはやめてくれないかな」
「どうしてですか?」
「だって、僕達は主従の関係じゃないんだよ」
「でも」
また、訴えるような視線をなげかける。
(だ、ダメだ。この視線に負けちゃダメなんだ。逃げちゃダメだ、逃げちゃダメだ、逃げちゃダメだ、逃げちゃダメだ、逃げちゃダメだ、逃げちゃダメだ、逃げてもいいかな?
最後はちょっと弱気になるがなんとか我慢する。
「それに、僕は綾波には今までの通りに呼んで欲しいんだ……これからは家族になるんだから」
家族。
自分には一生無縁だと思っていたもの。
それを私に望んでくれる、愛しい人が。
嬉しさのあまり涙がこぼれそうになる。
嬉しいときにも泣ける、かつて彼が私に涙してくれた理由が今なら分かる。
「うん…碇君」
ようやく、シンジは一安心する。レイの笑顔に見入りながら。
(あ〜あ、見せつけてくれるわねぇ)
一時は混乱したミサトだが、今では冷静に現状を見ていた。
もうこんなに当てられたらお姉さんはやってられないよ〜なんて感じだ。
アスカにいたっても同じようなものだ。
所構わず二人の世界を作り出すあの二人に怒りを隠しきれない。
(あいつらが作った食事をけなしてやる)
なんて、思ったりしている。
ホントに姑だ。






指を怪我したシンジを半ば強引に休ませたレイは、料理の作業に取り組んでいた。
後ろではシンジがミサトとアスカの二人に質問攻めにあったりしているが、今のレイの目には入らない。
熱したフライパンに油を入れ、卵を入れる。
その上にまた少量の油を入れ、膨れさせる。
こうすると卵がふわっとなるのだ。
手早くオタマの裏でかき混ぜ、卵が固まる前にご飯を入れかき混ぜる。
後でねぎの甘さを出すために塩を少し多めに入れる。
化学調味料と胡椒を振り、醤油を香り付けに少しだけ入れた。
このとき、なべはだに醤油を入れる人がいるが、それは間違いだ。
炒飯の色が悪くなってしまう。
最後にねぎを入れ、少々炒める。
大き目のオタマに入れ、それを皿の上に盛り付ける。
これを2回にわたって繰り返す。
一回で4人分のを作ると火の通りが悪くご飯がばらつかないからだ。
この間2分。
2回で4分だから早業といえる。
「できました」
さらに盛り付け、テーブルへと運ぶ。
アスカたちはと言うと、レイの手際に見入っていた。
まさかレイがここまでやるとは思っても見なかったようである。
「じゃあ、食べてみようか」
料理の鉄人、シンジが先手をきる。
炒飯をすくったれんげを口に運ぶ。
一同、特にレイはその様子をじっとうかがう。
れんげを皿に戻し、一言。
「すごくおいしいよ、綾波」
シンジの絶賛により、他の二人も食べ始める。炒め過ぎず、焼いていない。
まさに、絶品といえるだろう。
(お、美味しい…シンちゃんとためをはるわね)
(美味しいじゃないの…)
けなそうと思っていたアスカもこれには文句をつけられない。
ここで不満を言えば、味音痴とみなされるだろう。
シンジも黙々と食べる。
誰かに作ってもらうということ自体久しぶりなのだ。
全てを平らげ、満足げに皿を置く。
「ごちそうさまでした」
「美味しかったわよ、レイ」
「まぁまぁじゃないの、あんたにしては」
少々素直じゃない人物がいるが、すべて食べていることから合格点なのだろう。
レイはシンジの一言で充分な幸せを感じていた。
手料理というものに対する喜びが湧いたようだ。
「はい」
満足げに頷き、食器を運び出す。
食器を運び終えると洗剤をつけてすぐに洗い出す。
洗い終えた食器を乾燥機に入れ、ボタンを押すとすぐさまシンジのほうへと向かう。
「碇君」
「どうしたの?」
「洗濯物とかある?」
「え〜と、洗面所に置いてあるよ。まさか、洗濯もするの?」
「…うん。全部やってみたいの」
そこにはなみなみならぬ決意がある。
それに動かされたのかシンジは任せることにした。
「お願いできるかな? 綾波」
「…はい」
うれしそうに洗面所へと駆け込んでいく。
洗濯物の衣擦れがした後に、洗濯機の駆動音が響く。
洗濯を終えるまでの合間をぬり、次は掃除を始める。
あっちへこっちへと駆け回り掃除をする姿は日頃の姿とは違い、なんともかわいらしい。
それをシンジはソファーに寄りかかりながら眺めていた。
(新鮮でいいなぁ〜こういう綾波の姿。なんだか主婦みたいだ)
いつもとは違う開放感からか体がリラックスしてまぶたが重くなってくる。
そして、シンジはレイの姿を見ながらまどろみの世界へと落ちていった。






「……君。…碇君」
体が揺れる。揺らされているといったほうがいいだろう。
心地よい眠りから透き通るような声が眠気を覚ます。
「…綾波?」
「碇君、もう夕方。そろそろ夕食の準備をするから」
眠たいまぶたをこすりながら時計へと目を向ける。
時計の針はPM6:00を指していた。
「ああ、ごめん。寝ちゃったんだ……」
「いいの、碇君は疲れていたみたいだから…夕食も私が作るから。」
「悪いよ、夕食まで作らせるなんて。洗濯や掃除までしてもらったのに」
「ううん、私がやりたいから。…一人でやってみたいの」
先ほどのことを思い出す。
全部やりたいと言ったレイ。
その思いを大切にしたかった。
「分かったよ、頑張ってね。」
「…私、頑張るの」
応援に刺激されキッチンへと向かう。
(何を作るのかな?)
ちょっぴり楽しみなシンジだった。
レイが作った夕食は
・さごしの塩焼き 
・チンゲンサイの中華風煮
・マカロニサラダ 
・マーボ豆腐(
という、中華物だった。
意外と幅が広い。
もちろん、レイの料理が不味いわけなく昼間に続き好評だった。
彼女は2日しか勉強していないが、その取り組み方が違う。
本でレシピを読みあさり、実際に作ってみる。
今までのように受身で覚えたのではなく、自ら積極的に行ってきた。
これが吸収率の違いだろう。
元々手先は器用なので、すぐに覚えることができた。
それに、誰が言ったか忘れたが「愛情は最高のスパイス」とはよくいったものだ。
その思いは料理で忘れてはいけないことなのだから。






レイにとって、初めて過ごす葛城家の一日が終わろうとする。
彼女は隣の部屋へと行かなければならないのだ。
シンジたちがいない一人寂しい部屋へ。
それでも、前よりはマシだ。
暗く冷たいコンクリートが剥き出しの部屋。
優しい声をかけてくれるものはいず、人の気配がしない。
それに比べてどうだろう。
今はこんなにも暖かい。
家族と呼んでくれる人が傍にいる部屋。
思い込みでもそれはいままでとは違うのだ。
少しの寂しさを感じながら玄関へと向かい、靴を履く。
振り向くと、そこには彼がいた。
笑顔を見せて見送ってくれる。
だけど、ぬくもりが欲しい。
一人でもいられるように。
「…碇君、あの……」
「何?」
もじもじとして、何かを言おうとする。
意を決するとポツリポツリと言い出した。
「あのね…ご褒美が欲しいの。その、頑張ったから……」
「ご、ご褒美!?」
シンジの頭の中にこの時期の少年らしい妄想が膨らむ。
もちろん何かは内緒だ。
「あの、その、」
(も、もももしかして…)
キスなどという単語が頭の中を飛び交う。
後ろのほうではこの手の話を聞き逃さない作戦部長が聞き耳を立てている。
弐号機パイロットさんもいっしょだ。
(なにしているのよ、レイ! そこで一気に攻めるのよ!)
(ファースト、とっとと帰りなさいよ! シンジ…あんた何かしたら殺すからね!)
面白い展開だ。
「……あの!」

ゴクッ

シンジがつばを飲み込む。
「あ、頭を…なでて欲しいの」
がたっと後ろのほうでこける音がする。
盗み聞きしていたお二人があまりの予想との違いに崩れたらしい。
(レイ……なんでそうなるの? キスくらいねだればいいじゃない〜)
(ファーストって…)
自分の予想との違いに嬉しいながらも、呆れていたりする。
「あ、頭をなでればいいの?」

こくっ

苦笑しながら、レイの頭へと手を伸ばす。
手の平で何度も頭を優しく撫でる。
それにご満悦なのかレイは気持ちよさそうに目を細める。
(なんか、ネコみたいだ…)
喉の辺りを撫でられたネコのよう。今の表情はそんな感じだ。
「これでいい?」
頭から手を離すと表情をうかがう。少し名残惜しそうだ
「うん。もうひとつ、お願いがあるの」
「ん?」
「…私、朝は弱いから、起こして欲しいの…」
「そのくらいならいいよ。僕が起きる時間でいいの?」
「うん、朝ごはんのお手伝いがいしたいから……」
「分かったよ」
「うん」
これ以上は何も贅沢を言わない。
これ以上わがままを言えばシンジを困らせるだけ。
それを分かっている。
「…おやすみなさい」
「おやすみ、綾波」
この笑顔さえ見せてくればいい、それだけで頑張れるから。






シュ

扉が閉まる。
今日から暮らす部屋。
愛しい人の近くにある部屋。
シンジは気づいていないだろうが、壁越しに隣りあっている。
そこにシンジを感じながら少女は眠りにつく。
窓から射す月明かりが少女を包み込むように照らし、幻想的な光景を作り出す。
「おやすみなさい、碇君」
その光景はまるで眠り姫のように。
眠り姫を起こすのは一人の王子様。
碇シンジという名の王子によってその眠りから覚まされる。
それは、彼女にとって大切な儀式。
彼の傍にいることを実感できるもの。
彼女はこのとき本当に歩き出すことができる。
決められたレールではなく、自分の決めた道へと。
彼とともに。
本当に二人で歩き続けることを夢見ながら……








あとがきというなの戯言

O:3000HITだぜ〜い
  これを書いているときに見たら、3600いってたんだけどね〜。早過ぎない?
R:いいことなの。
  今回は私と碇君がラブラブなの…
O:うむ、自分で書いててそう思った。
  今までこういうのは書いていなかったからね。
  なんか抽象的にしかやってないから。
R:頭をナデナデ…うっとり
O:(それでいいのか? )
  そろそろ台風が到着かな。
A:こら〜出番少ないじゃない!
O:前回よりは多いよ。しかも、5行以上も増やしてやったのにそのいいぐさはいただけませんな。
A:なによ、姑って、わたしは嫁いびりか!
O:世の中には悪も必要さ。レイちゃんのためには君が悪となる必要がある。
  分かりやすく言えば、引き立て役?
A:死ね!ゴスッ
O:前回と同じパターン…ガク
A:ふん!
O:…………
R:いなくなったの。
O:ふ〜困ったものだ。出番減らしてやろうか。
R:次はいつの予定なの?
O:5000か6000。カウンタの回転が最近速くて1000ごとじゃ無理。
  他にも書きたいものがあるからね。
R:そうなの…
O:安心なさい。次に書くのはRYOさんのリクエストによるラブラブ物だ。2、3日中にあげて見せるよ。
  なにせ、初ラブ物だ。
R:期待してるの。
O:任せときなさい。omiは頑張るよ。
R:それにして意外だったのは、料理に詳しいことなの。
O:そう? 自分で作るなら当然の知識でしょ。今時料理ができないのはダメだよ。
R:いっそのことお料理レシピのコーナーでもはじめたらどうなの?
O:あ、いいかもってこれ以上コンテンツ増やしたくないよ。
R:残念なの……
O:長くなってきた。ここいらでおいとましまょう。
  それでは、次のHITでまた。
R:また逢いましょう。



BACK INDEX NEXT