慢性頭痛を理解しよう

頭痛は病気であるため頭痛に対して適切な治療が必要となります。頭痛があっても軽度で、うまく付き合える方もいらっしゃいますし、頭痛のためにご自身の生活の時間が奪われる、またいつどこで頭痛が起きるか不安を持って大変悩まれている方もいらっしゃいます。

日本人の約３割の人が慢性的な頭痛を持っているそうです。しかし我慢強い日本人社会では頭痛は病気であるとの認識が低いようです。
頭痛について知識を深め、理解し、適切な指導・治療を受けて快適な生活をおくれるようにすることが大切です。

（頭痛の原因）
■血管が原因の頭痛
頭の血管が拡張して炎症を起こすと血管周囲の神経が刺激され頭痛が出現します。この代表的なものが片頭痛、群発頭痛です。

■筋肉、精神的緊張が原因の頭痛
眼精疲労、肩こり、精神的緊張、ストレスなどが雪ダルマ式に大きくなってきますと、頭重感がでてきて、最終的に頭が締め付けられるような痛みが出現します。
緊張型頭痛 がこれにあてはまります。

■頭蓋内疾患が原因となる頭痛
頭蓋内に疾患があり、髄膜（脳を包んでいる膜）を刺激することによって起きてきます。脳腫瘍、くも膜下出血などの時の痛みです。

■眼、鼻、口腔内疾患などによる頭痛
緑内障、副鼻腔、顎関節症などでも頭痛は出現いたします。

■頭部の神経痛
後頭神経痛、三叉神経痛、舌咽神経痛などがあります。

（良性の頭痛、悪性の頭痛）
■良性の頭痛
慢性的にある片頭痛、緊張性頭痛、群発頭痛などがあげられます。
この類の頭痛は何回も起こっても、激しくても生命の危険性がない頭痛です。
頭痛があると頭蓋内で何か大変なことが起こっていると思いがちですが、ほとんどの場合が良性の頭痛です。

■悪性の頭痛
くも膜下出血、脳腫瘍、髄膜炎などによる頭痛です。
悪性の頭痛は生命の危険性を持っている頭痛です。直ちに脳神経外科の入院処置の可能な施設を受診してください。