(SADの薬なしの治療法)
人前で顔が赤くなってしまい、このために人から変に思われると感じ、悩んでいるのが赤面症と言われる症状になります。
赤面症は赤面恐怖と言われることもあります。
そして、女子高校生といった若い女性に多く見られるように思いがちですが、実際には、男性でも、赤面症に悩んでいる人が多いものなのです。
中には、40歳、50歳といった、すでに結婚し、子供や家庭を持っている中年男性でも、赤面の症状に悩んでいることがあるものなのです。
世界的に有名な作曲家であるチャイコフスキーが40歳代の時に、赤面症に悩んでいたという話を、どこかで聞いたことがありますが、若い女性に限らず、中年の男性の場合にも、この症状は見られるものなのです。
そして、こういう人達は、良い年をして顔が赤くなってしまうということで、ますます顔が赤くなることを異常なこととか恥ずかしいことだと考えてしまうために、かえって頑固な赤面症になっていることが多いものなのです。
しかし、この赤面症も、その根本原因は神経症のとらわれから来ていますから、森田療法の考え方を身につけていく中で、顔が赤くなることに対するとらわれが薄れてくることで、少しずつ改善してくるものなのです。
ただ、このためには、ある程度の時間が必要になってきます。
つまり、抗うつ剤や安定剤といった薬を飲めば、これですぐに赤面症が治るという単純なものではないと言えるのです。